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第14回「本間一夫文化賞」受賞者を発表

2017年10月

第14回「本間一夫文化賞」受賞者を発表 -元徳島県立高等学校教員の藤野稔寛氏-

藤野稔寛氏写真  社会福祉法人日本点字図書館(本部:東京都新宿区、理事長:田中徹二、以下:日本点字図書館)は、視覚障害者の文化向上に貢献した個人・団体に贈る本間一夫文化賞の選考委員会(委員長:社会福祉法人恩賜財団済生会 炭谷茂 理事長)を9月12日に行ない、第14回受賞者を、元徳島県立高等学校教員の藤野稔寛(ふじの としひろ)氏に決定しました。
 藤野氏は盲学校教諭時代の1991年に、図形を点訳するパソコンソフト「エーデル」を独自に開発して、フリーソフトとして無償で提供すると共に、現在に至るまで改良を続けてこられました。このソフトは今や広く普及し、これを通じて藤野氏は全国の点訳ボランティアを縁の下で支える存在として、視覚障害者の教育や福祉の向上に大きく貢献されています。
 エーデル開発のきっかけは、「目の前の生徒のために」という思いでした。数学教諭の藤野氏が徳島県立盲学校に赴任した当時、点図は点字出版所が製作した点字教科書にしかありませんでした。従って、図形やグラフが欠かせない数学の授業のプリントやテスト問題の作成では、点図を手作業で作成するしかなかったのです。このような状況を知った藤野氏は、パソコンの画面上で大中小3種の点を使って点図を描画し、それを点字プリンタで印刷できるプログラムの開発を思い立ち、試行錯誤の末、パソコンソフト「エーデル」が完成しました。絵が出る、という意味をこめた命名です。
 藤野氏は、このエーデルを多くの人に使ってもらおうとフリーソフトとして無償で提供してこられました。開発当初は、MS-DOS版でしたが、Windowsに対応し、その後も画像の取り込み機能の新設や文章入力機能の強化をはじめ、使いやすさを向上する改良を現在に至るまで続けられています。2015年度には当館から依頼を受け、一般財団法人 日本児童教育振興財団の助成で、エーデルデータをBESデータに変換するソフト「BESE」を開発されました。
 エーデルの開発によって、誰もが簡単なパソコン操作で精密な点図を作成し、データで共有することが可能になりました。以前は割愛するしかなかった理数系の図やグラフの点図化をはじめ、地図や絵本の点訳、一般学校に通う視覚障害児童・生徒用の点字教科書作成の道が開け、今やエーデルは点訳に必要不可欠なツールです。また、その普及は全国の点訳ボランティアは勿論、韓国や台湾にまで及び、視覚障害者の図や絵の認識の広がりに多大な貢献をしています。
 点字の世界における表現を豊かにし、全国の点訳者を支え続ける藤野氏の功績は、本年度の本間一夫文化賞に最も相応しい、と選考委員の総意でこの度受賞される運びとなりました。



選考委員



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 1940年創設。点字図書・音声図書の製作・貸し出し、中途視覚障害者のための点字教室、視覚障害者のためのIT教室、視覚障害者用具の販売等の事業を行なう。視覚障害者情報総合ネットワーク 「サピエ」の管理も行なっている。



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2017年11月11日(土曜日) 10時から16時30分、12日(日曜日) 10時から16時
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社会福祉法人 日本点字図書館 総務部 広報担当 内藤・成瀬
電話:03‐3209‐0241/FAX:03‐3204‐5641
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