ふれる博物館
第3回企画展 ルイ・ブライユの生家と指で巡る東京名所観光 協賛:株式会社はとバス

本企画展は、2019年5月25日(土曜日)に終了いたしました。
多数のご来場に感謝いたします。

2019年1月25日(金曜日)から
2019年5月25日(土曜日)まで

※2月2日・9日・13日、3月22日・23日は特別休館です。

共催:手と目でみる教材ライブラリー
協賛:株式会社はとバス
模型製作助成:公益財団法人石橋財団

建物には物語があります。
点字の父、ルイ・ブライユの生家と日本点字図書館、都内各所建物の模型をさわってみましょう

開催にあたって

 ふれる博物館開館にあたり、当初より館のシンボルとなる模型を所蔵したいという思いがありました。どういうものが、ふさわしいかを考えたときに、日本点字図書館の事業の根幹である「点字」を発案したルイ・ブライユが幼少期を過ごし、失明も経験した生家が現存し、記念館として公開されているので、その模型が一番良いのではないかと考えました。加えて、日本点字図書館本館・別館も来館者に触っていただきたいという願いもあり、この2点を製作する計画を立てました。
 製作にあたっては筑波大学附属視覚特別支援学校の前身、楽善会訓盲院の触察建築模型の実績を持つ十川造形工房に依頼しました。製作費用は公益財団法人石橋財団様より、視覚障害者の触察文化に深いご理解をいただき、ご助成をいただくことができました。
 その模型2点が完成し、このたびの第3回企画展の日程で紹介できることとなりました。また「手と目でみる教材ライブラリー」所蔵の東京都内の有名建築物もお借りして紹介することになり、今回の企画展は建築をテーマとしたものになりました。
 そこに、都内の観光バスで有名な株式会社はとバス様の特別なご協力で、バスガイドさんが建築物を説明する声をご提供いただくことができ、「ルイ・ブライユの生家と指で巡る東京名所観光」というタイトルに決定いたしました。
 ルイ・ブライユの生家、日本点字図書館、そしてバスガイドさんの声を聞きながら都内有名建築に触れてください。

はとバス模型

1. ルイ・ブライユの生家

 ルイ・ブライユは点字発案者。パリ郊外のクーブレ村にあり、ルイはパリ盲学校に入る10歳までここで過ごした。17世紀半ばに建てられたといわれ、壁は石造り漆喰塗。現在は世界盲人連合(WBU)が管理し、記念館として公開されている。

長さ
南北 9.62m、東西 7.39m
高さ
9.39m

2. 日本点字図書館

日本点字図書館
所在地:東京都新宿区高田馬場一丁目23番4号
設計:鈴木エドワード建築設計事務所

 わが国最大の点字図書館。国の委託事業である点字図書・録音図書の製作貸出、盲人用具の販売斡旋その他関連事業をするために整備された国有財産。内部には点字図書2万1千タイトル、録音図書1万8千タイトルを所蔵する他、それらを製作する設備を有し、本館1階には盲人用具を販売する「わくわく用具ショップ」、また別館には相談・訓練を行う自立支援室を設置している。

■本館
長さ
南北 43.6m、東西 16.6m
高さ
19.65m
建築面積
678㎡、延べ面積は2,723㎡
構造
鉄骨鉄筋コンクリート(地上5階建)
建設費
799,146,100円
施工会社
大末建設株式会社
竣工
1996(平成8)年

■別館
長さ
南北 16.1m、東西 15.55m
高さ
14.6m
深さ
8.8m
建築面積
250㎡、延べ面積は1,723㎡
構造
鉄筋コンクリート(地下2階、地上3階建)
建設費
350,385,000円
施工会社
株式会社今西組
竣工
1998(平成10)年

3. 指で巡る東京名所観光

 東京の代表的な建築物10点の模型を展示します。はとバスのガイドさんの説明を聞きながら、東京観光をお楽しみください。

東京中心部のジオラマ模型
東京中心部のジオラマ模型

東京駅丸ノ内本屋

古い東京駅舎

 戦災で焼失した部分の復元も終え、壮麗なレンガ造りの3階部分と南北のドームが復活。内部は駅舎のほか東京ステーションホテル、東京ステーションギャラリーとして使用されている。一部古いレンガ壁に触れることができる。(※模型は、修復前と修復後の2つをご用意。さわり比べることができます)

長さ
335m
高さ
ドーム 約35m、中央部 約28m、切妻部 約23m
構造
鉄筋煉瓦造、スレート葺
設計
辰野金吾(建築家)
建設
創建時 石川島造船所/大林組/清水組/他
復原工事 東京駅丸の内駅舎保存・復原工事共同企業体
歴史
1908(明治41)年 中央停車場の建設工事に着手
1941(大正 3)年 「東京駅」と名称を改め、開業する
1945(昭和20)年 空襲による火災により、屋根等が焼失する
1947(昭和22)年 3階建の駅舎が2階建の駅舎として完成する
2003(平成15)年 国の重要文化財に指定される
2007(平成19)年 丸の内駅舎保存・復元工事着工
2012(平成24)年 保存・復元工事完成

※『東京駅の見どころ』(東京ステーションシティ運営協議会 2017)より


国会議事堂

 日本国憲法により国権の最高機関と位置づけられている国会の議場。建物の中央にホール、両翼に衆議院・参議院の本会議場があるだけでなく、天皇陛下のための御休所、いくつもの委員会室がある。
正面に向かって左側が衆議院、右側が参議院。

長さ
南北 206.36m、東西 88.63m
高さ
20.91m、中央塔は約65m
建築面積
13,358㎡、延べ面積は53,466㎡
敷地面積
103,001㎡
部屋数
449室
構造
鉄骨鉄筋コンクリート造(地上3階、中央部4階、地下1階)
起工・完成
1920(大正9)年11月起工式、1936(昭和11)年完成
設計
意匠設計(一般公募)第1位:渡邊福三(デザインは大幅に変更された)
建設費
25,735,977円
従事した人
延べ2,545,877人

※『国会議事堂新ガイドブック』衆議院事務局編(衆栄会2017)より


東京タワー

 山手線のほぼ中央に位置する東京のシンボル。今もTOKYO FM等の送信をしているほか、東京スカイツリー移行後の地上デジタルテレビジョン放送局の予備送信所として、機能を維持している。

高さ
333m
展望台の高さ
150m、250m
構造形式
鉄骨造
開業
1958(昭和33)年12月23日
設計指導
内藤多仲(構造家)
設計
日建設計
施工
竹中工務店

※『東京スカイツリーと東京タワー』細野透著(建築資料研究社2011)より


東京都庁

 東京都政の中枢庁舎。48階建ての第1庁舎、34階建ての第2庁舎、7階建ての都議会議事堂、都民広場からなる。約1万人が働く。

高さ
第一本庁舎(北側):約243m (地上48階)、地下3階
第二本庁舎(南側):約163m (地上 34階)、地下3階
都議会議事堂(東側):約41m (地上7階)、地下1階
第一本庁舎 展望台の高さ
202m(地上45階、南および北の2か所)
都民広場(第一庁舎と都議会議事堂の間)の広さ
約5,000㎡
構造形式
鉄骨鉄筋コンクリート構造 その他
開業
1991(平成3)年4月
設計
丹下健三(建築家)
構造設計
武藤清
施工
熊谷組、戸田建設、東急建設、錢高組 その他

※東京都HP『都庁見学のご案内』および ウィキペディアより


明治神宮野球場

 東京ヤクルトスワローズの本拠地球場であり、六大学野球・東都大学野球1部リーグなどにも使用、年間約500を超える多くの試合やイベントが開催されている。所有者は宗教法人明治神宮。

人工芝グラウンド面積
12,659㎡(約3,830坪)
照明塔の高さ
約40m(グラウンド方向へのはね出し 10m)
スコアボード表面積
326㎡(12.0m×27.2m・約210畳分)
収容人数
31,805人
構造形式
鉄骨構造 その他
開業
1926(大正15)年10月
設計
小林政一
施工
安藤ハザマ(2013~2016年耐震補強工事)

※明治神宮野球場HPおよび ウィキペディアより


旧国立競技場

旧国立競技場
所在地:東京都新宿区霞ヶ丘町10番2号
(リンク先は2009年のGoogleマップ画像です)

 正式名称は国立霞ヶ丘陸上競技場。1964年(昭和39年)に開催された東京オリンピックのメインスタジアム。高校サッカーの聖地としても知られ、単に「国立」とも呼ばれている。
 神宮外苑花火大会の会場の一つである。

グラウンド面積
17,800㎡(約5,390坪)
トラック一周の長さ
400m(8レーン・レーン幅1.22m)
芝面(インフィールド)
7,565㎡(107m×71m・約2,300坪)
高さ
約50m(地上5階)
照明塔の高さ
約77m
大型映像装置の大きさ
約159㎡(7.63m×20.84m・約100畳分)
収容人数
54,224人
構造形式
鉄骨鉄筋コンクリート構造 その他
開業
1958(昭和33)年5月
設計
片山光生
施工
大成建設

※独立行政法人日本スポーツ振興センターHP および ウィキペディアより


東京ドーム

 後楽園競輪場の跡地に建設。屋根は空気膜構造。読売ジャイアンツの本拠地球場であり、コンサート会場、大規模な展示会場としても使用される、日本初の全天候型多目的スタジアム。

建築面積
46,775㎡(約14,000坪)
グラウンド面積
13,000㎡(両翼100m、外野センターまで122m)
高さ
56.190m(地上6階)、地下2階
メインスコアボード表面積
283㎡(7.0m×34.0m・約180畳分)
収容人数
55,000人
※内野2階コンコース席に車いすスペースおよび介護ベッドスペースあり
構造形式
スタンド、その他:鉄筋コンクリート構造
屋根:低ライズケーブル補強空気膜
開業
1988(昭和63)年3月
設計
竹中工務店、日建設計、後楽園不動産
施工
竹中工務店
併設施設
野球殿堂博物館(施設西側 21番ゲート右側)

※株式会社東京ドームHPおよび日建設計HP・ウィキペディアより


雷門

 金龍山浅草寺の朱塗りの山門。向かって右側に風神、左側に雷神が配される。中央に吊り下げられた大提灯が浅草のシンボルで、神輿が門をくぐる三社祭の際や、台風接近時には上に畳まれる。
 「雷門」と書かれた提灯の逆側には「風雷神門」と書かれている。
 門に向って、右側に風神、左側に雷神が配される。

正式名称
風雷神門
構造
本瓦葺 切妻造り八脚門 鉄筋コンクリート 合成樹脂塗装
建坪
69.3m2(21坪)、間口 11.4m、高さ 11.7m
提灯
高さ3.9m、幅3.3m、重さ700kg
制作
高橋提灯(京都市下京区)
歴史
創建は詳らかではないが、創建以来、幾度も焼失と再建を繰り返している。現在の門は1960(昭和35)年に松下電器産業(現パナソニック)社長・松下幸之助氏の寄進により、再建された。

※浅草寺公式サイトより


東京スカイツリー

 高さ634mは、現存する電波塔としては世界第1位、建築物としてはドバイのブルジュ・ハリーファの828mに次ぐ世界第2位。下には商業施設、多機能型ドームシアター、水族館などがあり、新しい観光スポットを形成している。隅田川花火大会では展望台から花火を見下ろすことができる。

高さ
634m
展望台の高さ
350m、450m
構造形式
塔体は鉄骨造、芯柱は鉄筋コンクリート造
開業
2012(平成24)年5月22日
設計
日建設計
デザイン監修
澄川喜一(彫刻家)、安藤忠雄(建築家)
施工
大林組

※『東京スカイツリーと東京タワー』細野透著(建築資料研究社2011)より


企画展リーフレット

チラシ画像
ダウンロードはこちら[PDF版]