主催:日本点字図書館附属池田輝子記念ふれる博物館
手と目でみる教材ライブラリー
協力:新潟大学工学部 渡辺哲也
会期:2024年11月20日(水曜日)から、2024年3月22日(土曜日)
(祝日を除く水曜日・金曜日・土曜日のみ開館)
会場:ふれる博物館
開館時間:10時~16時 ●事前予約制です
入場無料
※会期中の祝日・年末年始休館日(12月28日(土曜日)から1月4日(土曜日))は本館と同じく休館となります。
日本点字図書館附属池田輝子記念ふれる博物館の第15回企画展は「イタリアン触堂」です。
2026年2月から3月にかけて、冬季オリンピック、パラリンピックがイタリアのミラノとコルティナ・ダンペッツォで分散開催されます。そこで、ふれる博物館第15回企画展は、大内進先生主宰の「手と目でみる教材ライブラリー」にあるイタリアにまつわる所蔵品をお借りし、一足早く様々なイタリアに触っていただきます。題して『イタリアン触堂』。
同ライブラリーは、イタリアのアンテロス美術館東京分館の位置づけでもあり、同美術館制作の半立体の名作絵画を所蔵しています。その中から常設展示の「最後の晩餐」以外に2点展示し、その他建物や、車などの模型、ヴェネチアンカーニバルに使用する仮面、茹でる前のロングパスタ・ショートパスタも展示します。
またイタリアは、障害児も健常児も共に学ぶフルインクルーシブ教育の国であり、視覚障害児が使用する教材や触る絵本も展示します。
【主な展示品】「最後の晩餐」、「死せるキリスト」、「ヴィーナスの誕生」のレリーフ絵画、コロッセオ、ピサの斜塔、ミラノ大聖堂、サン・ピエトロ大聖堂、「真実の口」、ヴェネチアンゴンドラの模型。
以下、展示物のなかの一部をご紹介します。
イタリア・ローマにある石の彫刻です。
ローマのサンタ・マリア・イン・コスメディン教会の外壁、教会の正面柱廊の奥に飾られており、元々はフォロ・ボアリオ地区の寺院内にあった集水器の覆いであったと考えられています。刻まれている顔は海神オーケアノス(またはトリートーン)のものとされています。
手を口に入れると、偽りの心がある者は、手を抜く時にその手首を切り落とされ、手を噛み切られ、あるいは手が抜けなくなるという伝説があります。
日本には、浅草ビューホテルの半地下・小田原駅前東通り商店街・新京橋商店街の入り口・大阪大学医学部附属病院・獅子浜ビーチの海底・沖縄県宜野座村の「道の駅『ぎのざ』」にレプリカが設置されています。
イタリアのピサ市にあるピサ大聖堂の鐘楼で、世界遺産「ピサのドゥオーモ広場」を構成する観光スポットです。高さは地上55.86m、階段は296段。最大5.5度傾いていたが、現在は約3.97度に是正されています。
傾斜の原因は地盤の土質が極めて不均質であったことです。南側の土質が相対的にやわらかかったため年月を経るうちに傾き始め、最終的に塔の南側が大きく沈下するという事態に陥ったのです。
1173年8月9日の着工時には鉛直(水平面に対して垂直の方向)であったが、工期でも傾斜が修正できなかったため、最上階層のみ鉛直に建てられています。世界で最も有名な不等沈下の事例として現在もその姿を保つことができました。
1990年1月7日、安全上の問題により公開を休止し、改修工事が行われ、2001年6月16日、10年間にわたる作業が終了し公開は再開されました。
ルネッサンス期のイタリアの画家サンドロ・ボッティチェッリの作品で、キャンバス地に描かれたテンペラ画です。縦172.5 cm、幅278.5cmの大作で、現在、フィレンツェのウフィッツィ美術館が所蔵し、展示しています。
この絵は、ギリシア神話で語られている通り、女神ヴィーナス(アプロディーテー)が、成熟した大人の女性として、海より誕生し出現した様を描いています。
古典的な女神ヴィーナスは、水より出現して貝殻の上に立ち、霊的情熱の象徴であるゼピュロス(西風)に乗って、岸へと吹き寄せられています。季節の女神であるホーラーたちの一人が、花で覆われた外套を女神へと差し出しています。
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