日点自立支援室ニュースレター Vol.03 2021年夏号 1ページ目 ごあいさつ 8月も終わりに差し掛かっていますが、まだまだ暑い日が続きますね。今年のお盆は、ずっと雨が降っていて気温も低く、まるで梅雨に戻ったかのようでした。最近は線状降水帯という言葉をよく聞きますが、いったん降り始めたら、降雨量が災害レベルまで達しますので気が気ではないですね。また、新型コロナウィルス感染拡大の第5波の真っただ中にあり、先行きが不透明という状況が続いておりますが、こういう時は気持ちが滅入ってしまわないように適度な息抜きが必要と感じます。出来る範囲で普段と違う事をやってみるのも良いかもしれませんね。  さて、早いものでニュースレターもこれで3号になります。今回は、白杖アレンジ術、便利なアプリなどをご紹介します。お楽しみください! 2~3ページ目 エンジョイ!ブラインド・ロービジョンライフ ~オリンピックアスリートも使うアイテムで、白杖のグリップをアレンジ~ こんにちは。自立支援室の上田です。今日は最近お気に入りの、白杖アレンジ術をご紹介します。  テニスやバドミントンのグリップに巻く、「グリップテープ」と呼ばれるものです。こちら、幅1~2センチほどのテープで、ラケットのグリップ部分にくるくる巻いてカバーできる商品です。ピンク、ブルー、黄色など元気の出るビタミンカラーを中心に色も豊富で、中には動物やハート、水玉など柄の入ったかわいらしいデザインの商品も販売されています。スポーツ用品店や通販で数百円で買うことができます。  安価なので定期的に巻き直して、グリップをきれいに保つことができると同時に、スポーツ選手が長時間握ってプレイしやすいように、持ちやすさも工夫され、汗をかいたりしていても滑りにくくなっています。  これが、白杖のグリップに巻くのにもぴったりです。毎日持ち歩く白杖、夏にべたついたり、ゴムの劣化が気になったりとお悩みを持つ方も多いようです。春はピンク、夏はブルーと、楽しくアレンジしています。私は、百貨店のスポーツ用品売り場で、400円ほどのものを使っています。店員さんにお願いすると、巻く作業もしてくれます。 白杖をお洒落にアレンジしている人に聞くと、キーホルダーをつけたり、ラインストーンでキラキラするようにデコレーションを施したり、好みのデザインのマスキングテープをグリップに巻いたりと、みなさん工夫を凝らしています。オーストラリアにいた友人はパーティー用にと全体をシルバーにコーティングした白杖を持っているそうで、驚かされました。もはや白杖ではありませんね。日本点字図書館のわくわく用具ショップでも杖をキラキラさせられるアクセサリー「パヴェ・ジェムを販売しています。  ちなみに、日本では道路交通法で、障害者が歩行時に持つ安全用の杖は色を白か黄色にすることと定められています。細かい規定はありませんが、ルールを逸脱しない程度に、これからも自分らしい杖をアレンジして楽しみたいと思います。 4ページ目 レクリエーションのご報告 毎月開催しているレクリエーション企画、7月は参加者5名とスタッフ2名で日本点字図書館から徒歩15分の「ふれる博物館」へ行ってきました。 「タッチTheスポーツ」と題した企画展、オリンピックの聖火トーチを手にしてランナー気分を味わったり、手作りの触知図コーナーでは国立競技場や東京タワー、聖火台などの位置関係を確かめながらマラソンコースを指でたどったりと、あっと言う間の1時間でした。参加者からは、「アスリートになるには勇気や根気が必要だとわかった」「スポーツ用の義足の重さを知り、それを使いこなすすごさを感じた」など、パラスポーツに興味を持てたとの感想が多くありました。 自立支援室では、利用者の皆様の交流や情報交換の場として、月1回レクリエーションを企画しています。これまでに、手軽にできる筋トレや折り紙、コミュニケーションゲームなどを実施しました。いつもは曜日が異なってご一緒することができない方々と出会えるチャンスです。コロナ禍なので、電話やビデオ通話などのリモート参加も対応したいと思います。次なる企画をお楽しみに。 5ページ目 最近流行りの機器&アプリよもやま話 -使えると便利なショートカットアプリ-  iPhoneやiPadには『ショートカット』というアプリが最初から入っています。使いこなすには練習が必要なアプリですが、使えるようになるとより生活が便利になります。 ショートカットアプリは、複数のアプリや操作を組み合わせた動作を、1回のタップでまとめてできるようにする、まるで洗い・すすぎ・乾燥をボタン一つでできる全自動洗濯機のようなアプリです。  例えば、外出先から家族に何時に帰宅するか連絡する場合、地図や乗換案内で所要時間を調べて、文章を作成して送信する必要があり、サッとやるのは難しいです。  しかし、ショートカットアプリで自宅への所要時間を指定した相手に送るショートカットを作成するとボタン一つでiPhoneが大部分の操作を実行してくれます。Siriでも実行できます。  Siriに「はいチーズ」というと自動でカメラが起動し写真を撮ってくれる面白いショートカットも最初から用意されています。  他にも便利なショートカットが用意されているので、それらを最初に体験してみるのが良いかと思います。  興味がある、練習したい方は支援員までご相談下さい。