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本間一夫文化賞 第5回受賞者 川野楠己氏

昭和27年NHK入局後、昭和41年から平成2年まで「盲人の時間」の製作を担当されたほか、在職中一貫して視覚障害福祉、特に職業問題や文化向上を目指した番組作りをされ、芸術祭賞を3回受賞されました。

主な番組としては「働く盲人たち」「先覚者たち」「私の歩んだ道」「中途視覚障害者のために」などがあり、視覚障害者にスポットをあてた企画を作成し続けられました。さらに「ラジオドキュメンタリー」として斬新な企画とラジオの特性を活用した録音構成番組「目から手が出る」-盲児の心の動きを描いた作品-や、「私とハルばあさん」-最後の瞽女小林ハルさんの半生-などを次々と製作されたほか、「人と業績 盲先覚者の偉業をたずねて」など、視覚障害者が障害を克服して強く生き抜くありのままの姿を描いた著書を出されています。

川野氏は平成2年NHK退職後も消えゆく瞽女と琵琶法師を日本の芸能文化の原点と考え、視覚障害者が伝承してきた文化財の尊さを後世に残そうと、「瞽女文化を顕彰する会」や「琵琶盲僧・永田法順を記録する会」を立ち上げ、伝承文化財の存在を社会に訴え、活動されています。この功績や長年にわたる視覚障害者を支援する活動が認められ、平成20年1月に埼玉県より第1回塙保己一貢献賞を授与されました。

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