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プレスリリース

2013年10月15日

日本点字図書館、日本IBM・東京大学らの協力でクラウドソーシングとオープン・コミュニティを活用した「アクセシブルな電子書籍製作実験プロジェクト」を実施

社会福祉法人日本点字図書館(本部:東京都新宿区、理事長:田中徹二、以下:日本点字図書館)は、視覚障害者等読むことに障害のある人々の読書環境向上のため、クラウドソーシング※1 とWeb上のオープン・コミュニティを活用したアクセシブルな電子書籍(DAISY形式※2)の製作実験プロジェクトを開始します。日本の点字図書館では初の試みです。
本プロジェクトは、日本アイ・ビー・エム株式会社(以下:日本IBM)、東京大学大学院情報理工学系研究科廣瀬・谷川研究室(以下:東京大学)、メディアドライブ株式会社(以下:メディアドライブ)の協力のもと、2013年10月15日より2014年3月31日まで実施されます。
これに伴い、プロジェクトに参加する製作支援ボランティアおよび、製作リクエストとコンテンツの試用を行なう障害当事者を募集します。

プロジェクト概要図

背景

近年、点字図書館等いくつかの視覚障害者情報提供施設・団体では、点字図書や音声図書に加えて、デジタルテキストからなる「テキストDAISY」と呼ばれる形式の電子書籍(以下:テキストDAISY図書)の製作・提供に取り組んでいます。※3 これは、見出しやページ単位で移動できる等のアクセシビリティ機能をもち、利用者は専用の再生端末やPCのソフトウェアを用いて、音声合成機能で読み上げさせる、文字を拡大させる等、障害の種類や程度に応じて複数の方法で読むことができます。製作に点訳や朗読といった専門技能を要しない分、多くの場合数か月の製作期間を要する点字・音声図書より迅速な提供が期待できます。
日本点字図書館では、こうしたアクセシブルな電子書籍を、視覚障害者等読むことに障害のある人々の読書ニーズに迅速に応え得るメディアとして捉え、その利用を推進していきたいと考えています。

クラウドソーシングの活用 ― 製作の迅速化・効率化

点字図書館等では多くの場合、テキストDAISY図書のもととなるデジタルテキストを、紙の書籍のスキャン画像からOCRソフトで変換し製作しています。この過程で発生する文字等の誤認識を、これまで特定のスタッフが紙の書籍と照合しながら修正していたため、製作の効率化には限界がありました。
本プロジェクトでは、OCR処理したデジタルテキストの校正作業にクラウドソーシングを導入し、不特定多数の参加者から協力を得ることによって、テキストDAISY図書製作の迅速化・効率化を目指します。

オープン・コミュニティの活用 ― アクセシブルな電子書籍の利用促進と製作活動の活性化

本プロジェクトでは、参加者の活動基盤としてWeb上のオープン・コミュニティを活用します。これは、独立行政法人 科学技術振興機構(JST)による戦略的イノベーション創出推進プログラム(S-イノベ)の1課題である、『高齢者の経験・知識・技能を社会の推進力とするためのICT基盤「高齢者クラウド」の研究開発』プロジェクト※4の一環として、IBM東京基礎研究所が開発し、東京大学が提供するコミュニティ・サイトと連携しています。
ここで障害当事者は、読みたい書籍のテキストDAISY化リクエストができ、読みたい書籍が特定できない場合は、他の参加者から情報支援を受けることができます。また製作支援ボランティアは、活動に関する質問や情報交換等ができます。
このように、Web上で気軽にリクエストや参加者間のコミュニケーションができる仕組みを用意することで、テキストDAISY図書利用の促進と、製作活動の活性化を図ります。

製作から提供までの流れ

製作・配信は、著作権法第37条第3項に基づき日本点字図書館が主体となって行います。なお、本プロジェクトは以下の協力を得て実施されます。


参加者募集

本プロジェクトに協力していただける以下の2種類の参加者を募集します。

1.製作支援ボランティア

【協力内容】

製作支援ボランティア希望者専用参加申し込みページ


2.障害当事者

【協力内容】

障害当事者専用参加申し込みページ



※1 インターネットを通じて不特定多数の人に作業や業務を委託するアウトソーシング形態。ただし本プロジェクトの参加者は原則としてボランティアで、報酬の支払いや雇用関係は伴わない。

※2 DAISY=Digital Accessible Information System DAISYコンソーシアム(本部:スイス)によって開発と維持が行われているアクセシブルな情報システム。はじめ視覚障害者のためのデジタル録音図書の国際標準規格として開発され、近年では学習障害等により印刷物を読むのが困難な人々にとってもアクセシブルなデジタルコンテンツのフォーマットとしても認められてきている。

※3 著作権法第37条第3項の規定に基づき製作・提供を行っている。

※4 経験や知識において優れる高齢者の労働資源を社会に還元するため、クラウドコンピューティングを活用して複数人の高齢者と若年者それぞれの得意分野を組み合わせることによって、仮想的に高度な労働力を構成する「Mosaic型就労モデル」を提案している。http://sc.cyber.t.u-tokyo.ac.jp/



日本点字図書館について

社会福祉法人 日本点字図書館
ホームページ : http://www.nittento.or.jp/
1940年創設。点字図書・音声図書の製作・貸し出し、中途視覚障害者のための点字教室、視覚障害者のためのパソコン教室、視覚障害者用具の販売等の事業を行なう。視覚障害者情報総合ネットワーク 「サピエ」の管理も行なっている。



本件に関するお問い合わせ先

社会福祉法人 日本点字図書館 総務部 広報担当 和田・新郷
電話:03‐3209‐0241/FAX:03‐3209‐5641
Eメール:nitten@nittento.or.jp


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