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第15回「本間一夫文化賞」受賞者を発表

2018年10月

第15回「本間一夫文化賞」受賞者を発表 -公益財団法人共用品推進機構 事務局長・専務理事の星川安之氏-

星川安之氏写真  社会福祉法人日本点字図書館(本部:東京都新宿区、理事長:田中徹二、以下:日本点字図書館)は、視覚障害者の文化向上に貢献した個人・団体に贈る本間一夫文化賞の選考委員会(委員長:社会福祉法人恩賜財団済生会 炭谷茂 理事長)を9月19日に行ない、第15回受賞者を、公益財団法人共用品推進機構 事務局長・専務理事の星川安之(ほしかわ やすゆき)氏に決定しました。
 星川氏は1980年、玩具メーカー・トミー工業株式会社(現 株式会社タカラトミー)へ入社後、「障害児専用の玩具」の開発を手がけその後、障害の有無に関わらず共に遊べる共遊玩具へと発展させ、日本玩具協会の中に「小さな凸」実行委員会を立ちあげ、他の玩具メーカーを巻き込んだ活動に発展させました。その活動は玩具にとどまらず、1991年には障害の有無、年齢の高低等に関わらず共に使える製品やサービス(共用品・共用サービス)を普及する市民団体"E&Cプロジェクト"を発足させました。日本点字図書館を活動拠点として多くの視覚障害者の協力を得たこのプロジェクトは、日常生活における不便さ調査などを通じて、さまざまな製品やサービスの改良点を提案していきました。
 障害のあるなしや年齢にかかわらない使いやすい商品の開発・サービス(共用品・共用サービス)を普及し、誰もが暮らしやすい共生社会の実現を目指す目的の下、財団法人共用品推進機構の設立にこぎつけました。1999年、同機構が発足した後は、事務局長及び専務理事として、同機構の運営・発展に大きな貢献を果たしています。
 その中で特筆できるのは、共用品に関する規格の作成です。わが国のJIS(日本工業規格)及びISO規格(国際標準化機構の定める規格)に、アクセシビリティ共用品に関するさまざまな規格を提唱し、いくつもの規格の制定に関わってきました。 また、2016年からは、日本点字図書館と共に企画した「目が見えない・見えにくい私だから考えついた"とっておきのアイディア"コンテスト」と題する、目の不自由な人が日常及び非日常生活で、こんなものがあったらという製品のアイディアを出し合う世界初のコンテストの開催に尽力するなど、その活動は広がりを見せています。
 共用品の市場規模は年々拡大しつつあり、現在の範囲に加え、難病の人たちや在宅ケア、防災分野、さらには最先端の技術においても共用品の考えを取り入れて研究・開発が求められており、第一人者である星川氏の今後の活躍への期待は大きいと言えます。
 共用品普及に大きな成果をもたらし、より多くの人に住みやすい社会を作る活動に寄与し続ける星川氏の功績は、本年度の本間一夫文化賞に最も相応しい、と選考委員の総意でこの度受賞される運びとなりました。



選考委員



協賛



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日本点字図書館について

社会福祉法人 日本点字図書館
ホームページ : https://www.nittento.or.jp/
 1940年本間一夫により創設。点字図書・音声図書の製作・貸し出し、視覚障害者用具の販売等の事業、自立訓練(機能訓練)事業および指定特定相談支援事業を行なう日本最大の視覚障害者情報提供施設。視覚障害者情報総合ネットワーク 「サピエ」の管理も行なっている。



本件に関するお問い合わせ

社会福祉法人 日本点字図書館 総務部 広報担当 石出・成瀬
電話:03‐3209‐0241/FAX:03‐3204‐5641
Eメール:nitten@nittento.or.jp


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