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第17回「本間一夫文化賞」受賞者を発表

2020年10月

第17回「本間一夫文化賞」受賞者を発表 -日本盲教育史研究会 事務局長の岸博実氏-

岸博実氏写真  社会福祉法人日本点字図書館(本部:東京都新宿区、理事長:田中徹二、以下:日本点字図書館)は、視覚障害者の文化向上に貢献した個人・団体に贈る本間一夫文化賞の選考委員会(委員長:社会福祉法人恩賜財団済生会 炭谷茂 理事長)を9月3日に行ない、第17回受賞者を、日本盲教育史研究会 事務局長、京都府立盲学校 非常勤講師の岸博実(きし・ひろみ)氏に決定しました。

 岸氏は、わが国初の障害児のための学校である京都盲唖院の後身・京都府立盲学校に1974年から在職し、教員を務めるかたわら資料室を担当されたことから、同校が収蔵する盲教育にかかる史料の掘り起こしと整理・研究に努め、2018年10月に「京都盲唖院関係資料」が国の重要文化財に指定されたことに大きく貢献されました。
 同校史料のみならず、全国の盲教育史料や、「盲」にかかる文化的、社会的史料の発掘にも尽力し、『点字毎日』に2011年1月から2019年4月まで、月1回、通算100回にわたり「歴史の手ざわり・もっと!」と題するページを連載し、紹介しました。

 氏の研究心は旺盛で、たとえば、点字が重要な手がかりとなる江戸川乱歩の短編『二銭銅貨』においては、初版における点字の間違いが指摘、訂正された事実を検証するため、ハードカバーから文庫まで合計28の違った版を収集し、指摘後も点字は4パターンの間違いがあることを発見するなど徹底しています。
 2019年に『視覚障害教育の源流をたどる−京都盲唖院モノがたり』(明石書店)を上梓するなど、まだまだ全国に残る手つかずの史料の発掘と研究が期待できます。
 2020年には、1950年代前半に日本点字図書館が発行した「点訳通信」(点字版)の原本を入手し、当館にご寄贈いただき(『忘れ残りの通信集』欠本部分の墨訳付)、また、同年発行の『中央盲人福祉協会機関誌−昭和戦前期 視覚障害者全国組織のあゆみ』(金沢文圃閣)復刻に際して、当館の視覚障害関係活字資料室(奥村文庫)所蔵の資料を推薦していただきました。

 また、1930〜40年代に中央盲人福祉協会が発行した「盲人用読本器レコード」12枚(刊行は18枚)を入手し、現在、精査されており、精査後は当館へも情報提供いただく予定であるなど、今も精力的に研究をされています。
 膨大な史料に基づいた盲教育史の研究においては、わが国を代表するお一人であり、全国各地に埋もれた近代における盲関係史料の発掘という地道な作業と、それを後世に伝える役割を担う氏の活動は、視覚障害文化における功績として高く評価されるものであり、本年度の本間一夫文化賞に最も相応しい、と選考委員の総意でこの度受賞される運びとなりました。

※2020年11月には、2011年から2019年まで、週刊点字新聞『点字毎日』で連載された「歴史の手ざわり・もっと!」を大幅に加筆・改稿した書籍となる『盲教育史の手ざわり 「人間の尊厳」を求めて』(小さ子社)の発行が予定されています。おめでとうございます。



選考委員



協賛



後援




日本点字図書館について

社会福祉法人 日本点字図書館
ホームページ : https://www.nittento.or.jp/
 1940年本間一夫により創設。点字図書・音声図書の製作・貸し出し、視覚障害者用具の販売等の事業、自立訓練(機能訓練)事業および指定特定相談支援事業を行なう日本最大の視覚障害者情報提供施設。視覚障害者情報総合ネットワーク 「サピエ」の管理も行なっている。



本件に関するお問い合わせ

社会福祉法人 日本点字図書館 総務部 広報担当 石出・成瀬
電話:03‐3209‐0241/FAX:03‐3204‐5641
Eメール:nitten@nittento.or.jp



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第17回「本間一夫文化賞」受賞者を発表




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